【古文の接続詞】種類や意味を一覧で紹介!

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「古文の接続詞の働きは?」

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「どういう時に使われるの?」

「古文の入試問題で頻出の接続詞を知りたい!」

今回はこのような疑問を解決するために、古文の接続詞について紹介していきます。

古文の接続詞の働きや頻出の代表的な接続詞などをお伝えします。ぜひ参考にして、古文の勉強に活かしてください。

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古文の接続詞とは?

古文の接続詞とは?

古文の接続詞は、自立語で活用がなく、単語や文節、文と文をつなぐ働きをもつ品詞です。

なので、基本的に句読点の直後に位置します。

古文の接続詞は全部で6種類ある!

古文の接続詞は全部で6種類ある!

古文の接続詞は全部で6種類あります。

  1. 順接
  2. 逆接
  3. 累加(添加)
  4. 並立(並列)
  5. 対比・選択
  6. 転換

ひとつずつ紹介していきます。

①順接

前半の事柄が原因・理由となり、後半の事柄が結果・結論となることを示す接続詞です。

現代語の順接の接続詞の例は「だから」「したがって」「それゆえ」などです。

②逆接

前半の事柄から予想される結果とは逆の結果になることを示す接続詞です。

現代語の逆接の接続詞の例は「しかし」「けれども」「にもかかわらず」などです。

③累加(添加)

前半の事柄に後半の事柄を付け加える接続詞です。

現代語の累加(添加)の接続詞の例は「そして」「さらに」「その上」などです。

④並立(並列)

前半の事柄に後半の事柄を並べるような関係を作る接続詞です。

現代語の並立(並列)の接続詞の例は「また」「および」「かつ」などです。

⑤対比・選択

前半の事柄と後半の事柄を比べたり、選択したりする接続詞です。

現代語の対比・選択の接続詞の例は「一方」「または」「もしくは」などです。

⑥転換

前半の事柄と話題・状況を変える接続詞です。

現代語の転換の接続詞の例は「では」「さて」「ところで」などです。

 

  1. 順接:前半の事柄が原因・理由となり、後半の事柄が結果・結論となる
  2. 逆接:前半の事柄から予想される結果とは逆の結果になる
  3. 累加(添加):前半の事柄に後半の事柄を付け加える
  4. 並立(並列):前半の事柄に後半の事柄を並べるような関係を作る
  5. 対比・選択:前半の事柄と後半の事柄を比べたり、選択したりする
  6. 転換:前半の事柄と話題・状況を変える

古文の代表的な接続詞を一覧でご紹介!

古文の代表的な接続詞を一覧でご紹介!

ここでは、古文の代表的な接続詞を、例文を用いて紹介していきます。

試験で頻出の接続詞なので、ぜひ覚えるようにしてください。

①順接

かかれば:こういうわけで・こういうことだから

例文「かかればこの人々家に帰りて。」
訳「こういうわけでこの人々は家に帰って。」

かくて:こうして・さて

例文「かくて翁、やうやう豊かになりゆく。」
訳「こうして翁はだんだんと富裕になってゆく。」

さて:そうして

例文「極楽寺・高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。さて、かたへの人に会ひて。」
訳「極楽寺・高良神社などを拝んで、これだけと思い込んで帰ってしまった。そうして、仲間の僧に会って。」

さらば:①そうしたら ②それなら

例文①「和歌一つづつ仕うまつれ。さらば許さむ。」
訳①「和歌を一首ずつお詠み申せ。そうしたら許そう。」

例文②「法皇、さらばしかるべき武士には仰せで。」
訳②「法皇は、それならふさわしい武士に仰せをすべきなのに武士にはお言い付けなさらずに。」

さるは:そうであるのは・それというのも実は

例文「ねびゆかむさまゆかしき人かなと目とまり給ふ。さるは、限りなう心を尽くし聞こゆる人に、いとよう似奉れるが、まもらるるなりけり。」
訳「これから成長してゆく様子が見たい人だなあと、目がおとまりになる。それというのも実は、この上もなく心からお慕い申し上げている方に、実によく似申し上げているので、自然と見つめないではいられなかった。」

されば:それゆえ・だから

例文「されば、盗人をいましめ、ひがことをのみ罪せんよりは。」
訳「だから、盗人を縛り、悪事だけを処罰するようなのよりは。」

しからば:そうであるならば・それならば

例文「三種の神器を都へ返し入れ奉れ。しからば八島へ返さるべし。」
訳「三種の神器を都へお返し申し上げよ。それならば八島へ返してやろう。」

しかるあひだ:それだから・それゆえ

例文「しかるあひだ、鬼界の島の流人、少将成経、康頼法師、赦免。」
訳「それゆえ、鬼界が島の流人少将成経、康頼法師は赦免。」

すなはち:①とりもなおさず ②そういうわけで

例文①「一時の懈怠、すなはち一生の懈怠となる。」
訳①「一時の怠けが、とりもなおさず一生の怠けになる。」

例文②「すなはち、五十の春を迎へて、家を出で世を背けり。」
訳②「そういうわけで、五十歳の春になって、出家して俗世間から離れた。」

②逆接

さて:そうはいうものの

例文「うれしきもの。まだ見ぬ物語の一を見て、いみじうゆかしとのみ思ふが、残り見出でたる。さて、心劣りするやうもありかし。」
訳「嬉しいもの。まだ読んだことのない物語の第一巻を読んで、とても読みたいとばかり思っている、その残りを見つけ出したとき。そうはいうもの、がっかりするようなこともあるよ。」

さはれ:それはそうだが・しかし

例文「かくは思ひ放ち給はじとこそ思ひつれ。さはれ、世に母なき子はなくやはある。」
訳「このように放ってお置きなさるまいと思っていた。それはそうだが、世間に母のない子がないことがあろうか。」

さりとて:そうであるからといって・そうであっても

例文「さりとて、し出ださんを待ちて寝ざらんもわろかりなんと思ひて。」
訳「そうであるからといって、(ぼた餅を)作り上げるのを待って寝ないようなのもよくはないだろうと思って。」

さりとも:そうであっても・それはそれとしても

例文「さりともつひに男あはせざらむやはと思ひて。」
訳「それはそれとしても最後まで男と結婚させないだろうか。いや、そんなことはないと思って。」

さりながら:しかしながら

例文「さりながら、この花は、まことの花にあらず。ただ時分の花なり。」
訳「しかしながら、この美しさは、本当の美ではない。ただ年齢の若さからくる一時的な芸の美しさである。」

さるは:そうではあるが・そうはいうものの

例文「望みて預かれるなり。さるは、たよりごとに物も絶えず得させたり。」
訳「望んで預かったのである。そうではあるが、機会のあるたびに、贈り物も絶えず与えてきた。」

されど(も):そうではあるが・けれども

例文「いづれをよしあしを知るにかは。されど、人をば知らじ、ただ心地にさおぼゆるなり。」
訳「どれが良い、どれが悪いと判断するのであろうか、いや、わかりはしない。けれども、他人のことはどうか知らないが、ただ気持ち一つでそう思われるのである。」

さるを:そうであるのに

例文「男女、いとかしこく思ひ交はして、異心なかりけり。さるを、…世の中を憂しと思ひて。」
訳「男と女がたいそう深く慕い合って、浮気心がなかった。そうであるのに、…男との仲を嫌に思って。」

しかるに:そうであるのに・ところが

例文「力を尽くしたること少なからず。しかるに禄いまだ賜らず。」
訳「力を尽くしたことは少しではない。ところが褒美はまだいただいていない。」

③累加(添加)

かつ:その上・ほかに・また

例文「袋を解きてこよひの友とす。かつ杉風・濁子が発句あり。」
訳「ずた袋を解いて今夜の友とする。その上杉風や濁子の作った発句もある。」

さるは:その上

例文「聞き伝ふるばかりの末々は、あはれとやは思ふ。さるは、跡とふわざも絶えぬれば。」
訳「聞き伝えているだけの子孫は、しみじみと思うだろうか、いや思いはしない。その上、死後を弔うことも絶えてしまうと。」

しかも:なほその上に

例文「行く河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。」
訳「流れていく河の流れは絶えることがなくて、なおその上に以前からあった水ではない。」

また:それに・その上・加えて

例文「以てば侍れど、これはゆゆしげにこそ侍るめれ。また、…呼べど寄り来ず。」
訳「似てはおりますけれども、これはひどい様子のようです。それに、…呼んでも寄ってこない。」

④並立(並列)

および:また・ならびに

例文「大王、后の教へに随ひて始めて仏法を信ず。および、国内の人民、皆仏法に随ひぬ。」
訳「大王は后の教えにしたがって初めて仏法を信じた。また、国内の人民も、皆仏法にしたがった。」

ならびに:それと同時に・また・および

例文「御身等身の七仏薬師、ならびに五大尊の像をつくり始めらるる。」
訳「等身大の七仏薬師と、それと同時に五大尊の像をお造りになられた。」

また:ならびに・および

例文「髪いと長くうるはしく、下がりばなどめでたき人。また、やむごとなき人の、よろづの人にかしこまられ、かしづかれ給ふ。」
訳「髪の毛が非常に長く美しくて、垂れた髪の先などが見事である人。ならびに、高貴な人が、大勢の人から恐れ敬われ、大切にされていらっしゃるのは(羨ましい)。」

⑤対比・選択

あるいは:または・もしくは

例文「枝の長さ七尺、あるいは六尺。」
訳「枝の長さは七尺、または六尺。」

また:一方では・あるいは

例文「限りなくうれしく、また疑はしかりければ。」
訳「この上なく嬉しく思い、一方では疑わしくもあったので。」

もしは:もしくは・あるいは・または

例文「『おはしまさざりけり』、もしは『御物忌みとて取り入れず』と言ひて。」
訳「『いらっしゃらなかった』、あるいは『御物忌みといって受け取らない』と言って。」

⑥転換

さて:ところで・さて

例文「さて、池めいてくぼまり、水漬ける所あり。」
訳「ところで、池のようにくぼみ、水に浸かっている所がある。」

さは:それでは・それならば

例文「さは、このたびは帰りて、後に迎へに来む。」
訳「それでは、今回は帰って、将来迎えに来よう。」

されば:さて・ところで

例文「されば、世の中に借銭乞ひに出会ふほど恐ろしきものはまたもなきに。」
訳「さて、世の中で借金取りに出会うほど恐ろしいものはほかにないのだが。」

さるにても:それにしても

例文「さるにても、かかる事なむ知らせ給ひて。」
訳「それにしても、このような事をお知らせなさって。」

さるほどに:①そうこうしているうちに ②さて・ところで

例文①「さるほどに、少将や判官入道も出で来たり。」
訳①「そうこうしているうちに、少将や判官入道も出て来た。」

例文②「さるほどに、嘉応元年七月十六日、一院御出家あり。」
訳②「さて、嘉応元年七月十六日に、一院がご出家なさる。」

さるを:さて・ところで

例文「さるを、筑紫高良山の僧正は。」
訳「ところで、筑紫の高良山の僧正は。」

しかるあひだ:そうしているうちに・そのうちに

例文「しかるあひだ、向かひなる屋の軒に、狐さし臨きて居たるを、利仁見付けて。」
訳「そのうちに、向かいの家の軒に、きつねがのぞいて座っているのを、利仁が見つけて。」

しかるに:さて・ところで

例文「しかるに、平家の栄華を極めしその初め。」
訳「さて、平家が栄華を極めたそのはじめの頃。」

そも:それにしても

例文「聞きしにも過ぎて、尊くこそおはしけれ。そも、参りたる人ごとに山に登りしは、何事かありけん。」
訳「聞いていたのにもまさって、気高くいらっしゃった。それにしても、お参りしていた人が皆山に登ったのは、いったい何があったのだろうか。」

そもそも:いったいぜんたい・さて

例文「『そもそもいかが詠んだる』と、いぶかしがりて問ふ。」
訳「『いったいぜんたいどんな風に詠んだのか』と、不思議がって尋ねる。」

また:さて・それから

例文「また、治承四年水無月のころ、にはかに都遷り侍りき。」
訳「さて、治承四年六月の頃、急に遷都がございました。」

古文の接続詞と接続助詞の違いは?

古文の接続詞と接続助詞の違いは?

最後に、多くの人が混乱する古文の「接続詞」と「接続助詞」の違いを説明します。

大きな違いは、接続詞と接続助詞が自立語か付属語ということです。

接続詞は自立語なので単独でも意味がわかる言葉です。逆に、接続助詞は付属語なので単独では意味がわからない言葉になります。

つまり、その単語自体で意味がわかれば「接続詞」、その単語自体では意味がわからなければ「接続助詞」になります。

まとめ

接続詞は種類や語句が多くて大変ですが、文と文をつなぐ重要な品詞なのでしっかりとマスターするようにしましょう。

 

また、こちらの記事で古文の勉強法を紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください。

【古文対策】3ヶ月で古文をスラスラ読めるようになる勉強法について!

大学受験の古文の勉強法

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