受験勉強で非常に大事な復習。
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しかし、復習の適切なタイミングややり方は曖昧な人が多いかと思います。今回は、受験勉強における復習の適切なタイミングや効果的なやり方について紹介していきます。
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復習をする上で知っておきたい脳の性質
まずは、復習をする上で受験生なら必ず知っておきたい脳の性質を紹介していきます。
短期記憶と長期記憶
記事下部で効果的な復習のやり方を解説していきますが、基本的な記憶の性質を押さえておきましょう。
人の記憶には、短期記憶と長期記憶の2種類があります。
短期記憶は、暗記した情報を一時的に保存して置く場所です。また、長期記憶は、脳が本格的に情報を記憶する時に使う場所です。
人が記憶した情報の中で重要だと判断された情報のみが、短期記憶から長期記憶に送られ、長時間記憶されます。
復習をする事で、脳に重要な情報だと判断させる事ができます。
エビングハウスの忘却曲線
復習の適切なタイミングを考えるに当たって、受験生に限らず人は暗記した内容をどのくらいの時間で忘れてしまうのでしょうか？
実は、「エビングハウスの忘却曲線」という人の記憶の性質を研究した結果があります。
ドイツの心理学者が行った、人の記憶が時間の経過と共にどれだけ忘却されていくかを数値化する実験の事です。実験の結果は以下の通りです。
wikipediaより引用
上記のグラフは、横軸に経過時間、縦軸に記憶している割合を示しています。実験結果から人は情報を記憶した時に、以下の水準で暗記した事を忘却すると言われています。
1時間後には56%
1日後には74%
1週間後には77%
1カ月後には79%
覚えた直後が最も忘れやすい
先ほどのエビングハウスの忘却曲線の結果を見ても分かる通り、人は情報を記憶した直後が最も忘却しやすいです。
例えば、英単語を30個覚えたとします。先ほどの忘却曲線からすると、20分後には約12個を忘れてしまっているんですね。ただ、仮に30個を1日後にも覚えていたとすると、1ヶ月後にはその日から1つしか単語を忘れないんです。
暗記した直後がどれだけ忘れやすいかが分かりますよね。
暗記した直後に復習を繰り返すことで、記憶に定着させる事が出来ます。
復習ではタイミングが重要
人の記憶の性質などについて紹介してきました。
では、性質を利用して、記憶に定着しやすいタイミングで復習をすれば良いですよね。
人は暗記した直後に最も忘れやすいのに、暗記した情報を2・3日後に復習するのは非効率的です。
復習するタイミングが適切でないと、どれだけ時間があっても情報を記憶に定着させることが出来ません。また、復習する時間も勿体無いです。
なので、復習ではやり方はもちろんの事、何よりタイミングが重要なんです。
復習の適切なタイミング
先ほど紹介した人の記憶の性質などを踏まえた上で、復習の適切なタイミングを紹介していきます。
暗記した直後に軽く思い返してみる
記憶した情報その直後にしっかりと復習してもあまり効果はないと言われています。
例えば、英単語を記憶してから10分後に復習するのはおすすめできません。なので、復習をするにはある程度の時間を置く必要があります。
塾の授業が1時間あったとして、勉強した情報を記憶に定着させる為には、直後に軽く頭の中で内容を思い返してみます。
暗記した直後に軽く思い出すだけで、記憶への定着率は大きく変わってきます。
1時間後にしっかりと復習する
暗記した直後には軽く思い返すだけですが、1時間後にはしっかりと復習をしましょう。
仮に1時間後に出来ない場合でも、3時間後や5時間後、7時間後でも大差はありません。1日以内が本格的な復習のタイミングの許容範囲です。
というのも、先ほど紹介した忘却曲線から分かるように、1日で74％を忘れてしまいますが、1週間後でも79%と記憶量に大差がないからです。
大事なのは、記憶した情報を睡眠までにしっかりと復習する事です。
翌日にも復習する
復習では記憶した情報を睡眠までに行うのが鉄則ですが、当日中の復習は、1日以内に起こる急激な記憶の忘却に歯止めをかける為のものです。
つまり、当日中に復習をして、忘却曲線が緩やかになっても忘却は進んでいきます。
なので、さらに忘却を緩やかにするためにも、翌日にもしっかりと復習をしましょう。
1週間後にも復習する。その後も…
ここまでで、2日以内に計3回同じ情報を勉強した事になります。
2日以内に3回も勉強すると、少なくとも1週間は記憶力を維持することが出来ます。ただ、いくら忘却曲線が緩やかとは言え忘却は進行します。
なので、最初に勉強した時から数えて1週間後にもう1度復習をしましょう。
1週間後よりも先は、徐々に復習の間隔を広げていくことがポイントです。1週間後に復習したら、次は1ヶ月後・3ヶ月後・半年後と復習する事で、長期記憶として頭に定着させることが出来ます。
効果的な復習のやり方
復習に際してのタイミングは分かったかと思いますが、具体的にどのようなやり方で復習をしていけば良いのでしょうか？
ここからは、効果的な復習のやり方について紹介していきます。
あらかじめ復習の事を考えて勉強する
天才でない限り、1度記憶した情報は何度も反復して復習する必要があります。
なので、「1回目で完璧に覚えきろう！」と意気込む必要はありません。
どれだけ意気込んで記憶しても時間が経てば必然的に忘却します。あらかじめ復習する事を考えて、暗記するのに意気込みすぎるのはやめましょう。
自分で人に説明出来るようにする
まず、復習する時は勉強した情報を何も見ないでも人に説明できるようにします。
人に説明する事で、強く記憶に残ります。というのも、人に説明する時には、5感を最大限に活用して脳が活性化されるからです。
また、人に説明するには、知っていることを噛み砕く必要があり同時に自分自身の理解も深めることが出来ます。
加えて、人に説明しようとする事で、自分の記憶が抜けている部分、情報を誤解していた部分、理解が曖昧な部分などを発見するきっかけにもなります。
人にも完全に説明できるようになった時に、完全に自分の頭の中で情報を理解できたということになります。
自分1人の力でもう1度解く
人に説明出来るようになった後に、1度取り組んだ問題を解き直したり、類題に取り組んでみましょう。
大事なのは、復習の時に1回目で理解した問題も解き直す事です。学校や塾で取り組んだ中で、分からなかったり間違えた問題を解き直す人は多いdすが、理解した問題を解き直す人は案外少ないかと思います。
しかし、学校や塾で分かっていても、あくまでも分かったつもりであ理、実際に入試の時に解けない事はよくあります。
あくまでも、家で1人の時に解けるのが、内容をマスターした事だと意識しておきましょう。
制限時間を設ける
復習の目的は、解き直して覚え直すことによって、より記憶に定着させることです。
なので、制限時間を設けて、緊張感をもって復習をしていくようにしましょう。
緊張感は復習の際には非常に大事で、差し迫ったものが無い状態での勉強では集中力を失ってしまいます。
緊張感を持たせるためにも、復習をする際には制限時間を設けるようにしましょう。
間違えた問題のみをまとめる
参考書や模試などの間違えた問題や単語のみをまとめておいて、復習するのは効果的なやり方です。
特に、移動時間でも気軽に復習できるように、スマホのメモ帳などにまとめておくのがおすすめです。
まとめた問題は全て苦手な問題なので、何度も復習して克服することで効率的に学力を伸ばしていくことが出来ます。
隙間時間で細かく復習する
復習は隙間時間を活用して、細かく行うのが効果的なやり方です。
隙間時間は一見短く感じますが、積み重なると大きな時間になります。
また、隙間時間は勉強に取りかかりやすいです。1度に30分勉強するよりも、3分の隙間時間の勉強をする方がハードルは低いですよね。
ちょっとした隙間時間に繰り返し復習して、頭に入れるようにしましょう。
単語カードを使う
隙間時間を活用して復習するのに、持ち運びが便利な単語カードを使うのは効果的なやり方です。
単語カードは様々な勉強に活用する事ができます。単語カードの作り方は以下の記事にまとめているので、合わせてご覧下さい。
まとめ
人の記憶の性質や復習のタイミング・やり方を紹介してきました。
復習をする際には、1度で終わらずに何度も繰り返すことが大事です。今回紹介した適切な復習のタイミングを参考にして、しっかりと記憶に定着させていきましょう。
また、こちらの記事で科目別の勉強法について紹介しているので、ぜひ合わせてご覧ください。
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