センター化学の勉強法で悩んでいる人は多く、点数を上げるためには相応の努力が必要です。
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国公立大学を目指す受験生がまず対策する試験が『センター試験』です。
センター試験の結果によって志望校も合格率も変わってきます。合格するためにセンター対策は必須なのです。
この記事ではセンター試験の化学について、問題形式の特徴から具体的な対策方法まで全て解説してあるため、特に理系の人は参考にしてください。
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センター化学の特徴
センターの化学で高得点を取る勉強法を考えるために、まず特徴を抑えておきましょう。
高校化学は大きく分けて【理論化学】【無機化学】【有機化学】の3つの分野に分けられています。
センター試験の場合、科目は【化学基礎】と【化学】の2つで、違いとしては、主に文系の人が受けるのが化学基礎で理系の人が受けるのが化学です。
【化学基礎】の試験では、理論化学と無機化学の初歩の部分、【化学】の試験では理論化学、無機化学、有機化学の3つの分野全てが出題されてます。
図にすると下の図のようになります。この図から化学の分野を勉強し始める前に『化学基礎を完璧に理解する』ことが必須になることがわかります。
これは無機化学、有機化学を理解するのに理論化学が必要なことにも同じ理由が当てはまります。
次に、問題構成について確認しておきましょう。次のようになってます。
【化学基礎】
第1章 物質の構成
第2章 物質の変化
【化学】
第1章 物質の状態と平衡
第2章 物質の変化と平衡
第3章 無機物質
第4章 有機化合物
第5章 合成高分子化合物(選択問題)
第6章 天然高分子化合物(選択問題)
点数配分は、化学基礎では第1章、第2章で25点ずつの50点満点、化学では第1,2章で45点、第3,4章で45点、5章と6章は選択問題となっていて10点分となります。
このことからも、高得点を取るためには化学基礎では基本となり、さらに化学でも45点分を占める【理論化学】の分野を完璧にすることが重要です。
また、センター化学は問題数がかなり多いです。試験時間が60分なのに対して問題数は30問くらいあります。単純計算しても1問2分なので時間制限が厳しい試験だと言えます。
センター化学の各分野の問題傾向
センターの化学の勉強法を考えるために、問題の特徴や問題傾向について各分野で見ていきましょう。
理論化学
センターの理論化学でよくでる問題に『定義を問う問題』と『計算問題』の2つが挙げられます。これを踏まえて勉強法を考える必要があります。
まず、『定義を問う問題』としては次の問題がいい例です。下の問題では『モル濃度』の定義が分からないと、いくら計算が得意でも正解出来ないようになってます。
次に、『計算問題』です。計算問題では純粋に理論的な計算を行うものが多いです。いかに早く計算式を立て、答えまでたどり着けるかが勝負なので計算力は鍛えておきましょう。
無機化学
センターの無機化学ではいかに知識を持っているかが点数に直結する問題がほとんどです。
知識がないと0点を取る可能性があるため、効率的な勉強法を身につける必要があります。
例えば、下の問題のように知識を直球で聞いてきます。
この分野では、まれにほとんどの受験生が知らない内容の問題も出るため、満点をとるのは至難の業です。
しかし、努力が1番結果に結びつきやすい分野なので諦めず勉強しましょう。
有機化学
大学の二次試験では比較的難しい傾向がある有機化学ですが、センターでの難易度はそこまで高くはありません。
何故なら、二次試験では1から自分で構造を考えなければならないのに対し、センター試験では選択肢から選べると正解出来るからです。
これはかなりの差があります。下の問題を参考にしてみてください。問題によっては構造がわからなくても答えを導き出せます。
また、下の問題のように高分子化合物の知識を聞いてくるものもあります。
センター化学の効率的な勉強法
センターの化学の勉強法について解説していきます。
勉強する際は心がけてください。
覚える前に理解する(理論化学)
センターでの理論化学の勉強法で一番重要なことは『覚える前に理解する』ことです。
基本的に難問や奇問はなく基礎的な知識で解けるものがほとんどのため、一分野ごとにしっかり理解しながら勉強を進めていくことが鉄則となります。理論なども丸暗記は避けるように心がけましょう。
勉強方法として、まずは参考書を一通り読んだらすぐに問題演習をしましょう。この段階ではまだ解けない部分も多いと思います。
理論化学は無機化学、有機化学の基礎となる部分なので『苦手分野を作らない』ことがとても大事です。
計算力を鍛える(理論化学)
センターの理論化学では他の分野とは違いかなり複雑な計算問題が出題されます。なので、普段から計算力を鍛えて答えを確実に当てられる実力をつけましょう。
計算力を高める勉強法としては『すぐに答えを見ない』ことを意識してください。計算ミスが多い人にありがちなことは『計算をしている途中に諦めてしまい答えを見る』ことです。
これではいくら問題を解いても答えまでたどり着けません。1問1問で答えを当てられるまで計算し直しましょう。これを1ヶ月程度続けていけば自然に計算力はついてきます。
また、注意点としては化学の計算力は数学の計算力とは別物です。数学の問題を解いても化学の計算力はつかないので覚えておきましょう。
身近なものと結びつけて考える(無機化学)
センターの無機化学は覚えれば点数が取れると言う人もいますが、実際覚える量はかなり多いです。
かなりの時間と労力を使うため、捨て問にする人も結構います。
そうならないために、無機化学の勉強法としては、ただ覚えるのではなく『身近なものと結びつけて考える』ということを意識しましょう。人間の脳はただ用語をそのまま暗記しようとしても、なかなか入っていきません。
なので、関連させて覚えていくことが大事です。例えば次のような内容です。
✅塩酸はトイレの洗剤に使われている
✅アスピリンは解熱剤として使用されている
このような身近なものとの繋がりはネットで調べるといくらでも出てくるので、一度調べるだけで暗記効率は格段に変わるのです。
手を動かして問題を解く(有機化学)
センターの有機化学では暗記が必須ですが、その上で考える必要があり、覚えるべきことが頭に入っていないと肝心の思考が出来ません。
暗記と思考の比率は4:6と言われてます。それを踏まえて勉強法を考える必要があります。
そのため、まずは官能基やそれぞれの物質の名前や反応などの最低限の知識を覚えましょう。私はノートに何回も書いて徹底的に反復していました。
暗記が終わると次は有機で独特の問題に慣れていきましょう。
問題から与えられた情報から有機化合物をパズルのように組み立てる他の分野と質が違う問題が出てきます。
過去問で問題形式に慣れる
センター化学だけでなく全科目の勉強法で言えることですが、最後の段階は『過去問を解く』です。
センター試験は二次試験とは試験時間も問題形式も違うため、二次試験の対策だけで済ませようとすると思わぬ失点をしてしまいます。
そのため、試験直前の12月には過去問を解きまくって試験本番でも緊張しないようにしておきましょう。
ポイントは最低5年分は行うことです。
センター化学の勉強法まとめ
センターの化学の勉強法として一番大事なのは『理解する』ことです。理解さえできれば物覚えも早くなり、問題も短時間で解けるようになります。
センター試験の化学は二次試験と比べてもかなり難易度は低く、しっかり勉強すれば満点も狙えます。
なのでこの記事の勉強法を実践して高得点を取れるように頑張りましょう。
また、以下の記事で具体的な化学の勉強法を解説しています。化学の成績を伸ばしていきたい方は、ぜひ以下の記事も合わせてご覧ください。
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