東大文一はどんなところ?
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天才の巣窟?ガリ勉の天国?
これを読んでくださっている皆さんは、こんな疑問を持っているのではないでしょうか?
今回は、文科一類現役合格の服部が、東京大学文科一類の全てを解説します!
3分ほどでさくっと読めるので、お気軽にどうぞ!
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東京大学文科一類とは
東京大学文科一類(文一)は、東京大学理科三類と双璧をなす日本の最難関学部です。
なぜ文一が最難関なのかというと、文一≒東大法学部だからです。
東大法学部は、官僚や裁判官、政治家や大企業の社長など日本という国を支える人材を数多く輩出する、日本でいちばんのエリート養成機関として明治時代に設立されました。
現在でもその伝統は受け継がれ、東大法学部は日本の最難関学部として名声を轟かせています。
そして、法学部に進学するには文一に入学するのが非常に有利なため(詳しくは後半で解説します)、日本中の優秀な学生がこぞって文一を受験します。
そのため、文一は日本の最難関学部となっているのです。
東大文一の定員は?
文一の定員は401名です。文二(定員361名)よりは多く、文三(定員472名)よりは少ないです。
しかし、実際の入試では定員以上に合格者が出ているようです。↓の表をご覧ください。
東京大学文科一類 2018年度入試 入試データ | |||
募集定員 | 受験者数 | 合格者数(うち女子) | 合格者数の男女比 |
401 | 1,175 | 404(82) | 男:女≒4:1 |
2018年度入試では、募集定員401名に対して合格者数は404名と、合格者は定員より3名多くなっています。
これは、複数人が合格最低点を取り、「同率401位」となったためだと思われます。
文一の女子率は?
また、合格者数のうち女子は82名、男女比はおよそ男:女=4:1となっています。女性はたった20%しかいないのですね。
しかし他の類の女子率は
- 文二:約14%
- 文三:約37%
- 理一:約8%
- 理二:約25%
- 理三:約16%
- 全体:約18%
となっているので、東大全体で見てみるとそれほど女子率が低いわけではありません。
・・・・そもそも東大は女子が少な過ぎなんです!
これを読んでいる女子の皆さん、東大の女子率を高めるべく東大に来てください!(笑)
他の法学部と比べると?
ちなみに、他の難関大学の法学部の定員はこんな感じ(↓)です。
- 京都大学:330名
- 大阪大学:250名
- 慶應義塾大学:1200名
- 早稲田大学:740名
実は、東大は国公立大学の中で最も学生数が多いのですが、文一もその例に漏れず国公立大学の中では多いようです。
しかし、流石に早慶の学部定員は圧倒的に多いですね(笑)
東大文一の偏差値は?
文一の定員について見てきましたが、こんな男だらけの文一は本当に日本で一番頭がいい学部なんでしょうか??
これを知るにはやはり偏差値をみるしかない!ということで、文一の偏差値を調べてみました。
なお今回は、日本で最も受験者の多い「進研模試」をもとに偏差値を出している、Benesse マナビジョンさんの偏差値ランキングを参考にさせていただきました。
それでは、気になる文一の偏差値を発表します!
文一の偏差値は、、、、、、、、、、、、、
80!!!
やはり文一は日本で一番頭がいい学部のようです。日本の国公立大学の文系学部の中で唯一偏差値が80を超えていました。
偏差値80のすごさについては↓の記事が詳しいですが、やはり偏差値という客観的な指標から見ても、文一に入学するのは難しいということですね。
>>偏差値80の凄さ
文一の授業は?
最難関の学部である文一ではどんな授業が待ち受けているのか、気になる人も多いと思います。
さっそく解説していきましょう!
文一と前期課程
文一に合格して東大に入学すると、まず「前期教養学部」に所属します。
これを、後期課程の教養学部と区別して、「前期課程」とも言います。
前期課程は、「リベラルアーツ/教養教育」を学ぶことが主眼に置かれています。
これは、社会科学(法学、経済学など)・人文科学(文学・歴史学など)・自然科学(数学・物理学など理系科目一般)をバランスよく学んで、3年生からの後期課程で専門的に学びたい学問を探すためです。
そのため、文科類の間では履修できる科目にあまり違いがありません。
ただ一つ文一生に特徴的なのは、語学以外の基礎科目で「法Ⅰ・Ⅱ」「政治Ⅰ・Ⅱ」が必修であることです。
文一は「法と政治を中心にして社会科学全般の基礎を学」ぶ科類であるため(東大HPより引用)、このようになっているんですね。
逆に言えば、「法Ⅰ・Ⅱ」「政治Ⅰ・Ⅱ」が必修であることを除けば特に制限はないので(※)、学びたい授業を自由に履修できます。
※文一であることに由来する制限はありませんが、前期課程全体としての制限(必修単位など)はあります。
文一の授業は楽しい!?
先ほど述べたように、前期課程の授業は文科類ごとであまり差がありません。
そのため、「文一の授業は楽しいのか」というより「東大前期課程の授業は楽しいのか」という方が適切です。
そして、東大前期課程の授業は楽しいかと聞かれると、正直これは学生・教授・科目などによるとしか言えません。
ただし、文一の必修である法や政治はあまり楽しいという人を聞きません(笑)。
これらの授業は法学や政治学の入門として開講されるのですが、いまいち授業の全体像が見えなかったり、何を勉強しているのかピンとこなかったりすることが多いのです。
ちなみに、東大には授業の楽しさや担当する教授の性格、単位取得の難しさなどが乗っている「逆評定」という本があるので、それを読めば面白そうな授業が見つかるでしょう。
ただ、真面目に受けるほど授業が楽しくなることは確かです。
予習・復習を行えば当然授業の理解度は上がり、どんどん面白くなります。これは受験勉強と同じですね。
文一の進振りは?
東大の大きな特徴の一つとして、進振り(2015年から制度が改正されたため、正式には「進学選択」となります)が挙げられます。
ここでは、文一の進学選択について解説します。
文一→法学部 の場合
文一の進学選択は、正直いって東大でいちばんラクです。
ただしこれには、「文一→法学部のルートを選ぶ学生にとっては」、という条件がついています。
東大の成績評価は不可(落単、テストで50点未満)、可(50点以上65点未満)、良(65点以上80点未満)、優(80点以上90点未満)、優上(90点以上)の5段階ですが、文一から法学部というルートなら可しかとっていなくても進学できるんです!
なぜこのような事態になっているかというと、「東大生の法学部離れ」が原因です。
例えば、2018年度の進学選択では、文一→法学部は361名の枠が用意されていますが、法学部離れにより定員割れし、単位さえ揃っていれば進学できる状態になっています。
法学部離れの理由としては、
- 官僚の不祥事や世間からの厳しい批判、官邸主導の政治などが要因となって官僚志望の学生が減少していること
- 給与の高い民間企業(特に外資系など)の人気が高まっていること
- 司法試験改革による弁護士の待遇悪化に伴う法曹志望の学生が減少していること
などがあげられます。
この傾向はここ数年ずっと続いており、これからも続くと予想されています。
ちなみに、文一以外から法学部に進学するには80点以上必要です。つまり、全ての単位で平均して優以上の成績が必要なので、かなりハイレベルな戦いになります。
「文一→法学部」ルートの有利さがお分りいただけるでしょう。
文一→法学部以外 の場合
一方、「文一→法学部以外」の場合はしっかり勉強する必要があります。
例えば、「文一→経済学部」であれば、例年前期課程の成績が80点弱必要です。
ほとんど良と優を取らなければいけないので、なかなか簡単なことではありません。
何と言っても、周りは東大入試をくぐり抜けた猛者ばかりです。
そんな人たちと戦って優秀な成績を収めなければならないので、東大生も大変です(笑)
法学部以外に進学しようと考える場合は、遊んでばかりはいられません!
文一生の特徴 ータイプ別ー
上で説明した進学選択の性質上、文一生の性質は様々なタイプに分かれます。
文一生の典型的な4タイプとして
- 普通タイプ
- 法律ガチ勢タイプ
- 進学選択ガチ勢タイプ
- 堕落タイプ
を紹介します。
普通タイプ
先ほどの説明で、文一→法学部 というルートでは良い成績は必要ないとお分りいただけたと思います。
そのため、文一生は大学の勉強にそれほどリソースを割く必要がありません。
そんな普通タイプの人たちは、勉強は頑張りすぎず、バイトやサークル活動を謳歌したり、授業と関係ない自分の興味ある学問を勉強したりします。
かくいう私も、普通タイプに分類されます。大学生活はBKKの活動に捧げました(笑)。
ちなみに、「単位だけとれればいいや」となってしまうと「堕落タイプ」へと転落してしまうこともあります。
堕落タイプになってしまうとだんだん大学に来なくなり、いつの間にか留年の危機に瀕していたりします。堕落タイプだけは避けましょう。
法律ガチ勢タイプ
しかし、もちろん法学部志望でも真面目な文一生はいます。
司法試験や国家公務員試験に備えて、1年生の時からダブルスクール(大学と予備校を掛け持ちすること)する人たちです。
前期課程では法学の専門的な勉強はできないため、伊藤塾などの法律系予備校で法律を学び、
そんな「法律ガチ勢」は、周りの文一生からも一目置かれる存在です。
膨大な量の法律をひたすら勉強していくガリ勉タイプの人が多いと言われています。
進学選択ガチ勢タイプ
法学部以外の学部に進学するつもりの人たちがこのタイプです。
日頃の授業を大切にしてレポートや宿題もしっかり提出し、テストでも優秀な成績を収める。
世間のイメージにとても近い、「ザ・東大生」です。
筆者の私見ですが、このタイプには前期教養の幅広い学問に対応できる天才肌の人が多い印象です。
進学選択ガチ勢タイプは、基本的には教養学部や経済学部などの法学部以外の文系学部に進みますが、中には理転して工学部や医学部(!)に進む人もいます。優秀すぎる・・・。
堕落タイプ
文一→法学部は楽勝だから、大学の授業は適当でいいや!
というのが堕落タイプです。出席のある授業しか来ません。
法学部は東大の中でも試験が大変な学部ランキング上位に入る学部で、このタイプの人たちは法学部になると、毎テストごとに地獄を味わいます。
東大文一の全て まとめ
以上東大文一について解説してきました。
「偏差値が高い」という一般的なイメージだけではなく、文一の授業についてや文一から法学部へは進学しやすいことなど、外部の人にはあまり知られていないこともお分りいただけたかと思います。
本記事が文一合格のためのモチベーションアップに繋がってくれれば幸いです。ありがとうございました。
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