親御さんの皆さま、初めまして。
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東京大学文科一類2年の山岡です。
大学受験にのぞむ息子/娘さんをお持ちの親御さんの中には、受験を最大限応援してあげたいけれども、一体何をしていいのか分からない、という悩みを持っている方が多くいらっしゃいます。
私自身、塾講師や家庭教師をして要る仕事柄、受験生の親御さまと話す機会も多いのですが、受験生にとって本当にサポートになるような力添えについて理解していない方も多く、中には逆効果になってしまうような励まし方をしている方もいます。
そこで今回は、東大受験を乗り切った私自身が受験期を振り返りつつ、大学受験を控えた息子/娘さんに対してできること、適切な応援や心構えについて解説していきたいと思います。
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【受験生の親御さん必見】受験生の心理とは?大学受験を理解しよう
受験生にとって有効なサポートをするためには、まずは大学受験というものがどんなもので、受験生の心理がどんなものなのかについて適切に理解しなければなりません。
受験はとにかく孤独!
私自身の経験も振り返って言えることは、受験はとにかく孤独な戦いであるということです。
長時間、大量の勉強をこなしていかなければいけないというただでさえ辛い状況に加え、猛烈な孤独が襲ってきて、メンタルをボロボロにしていきます。
学校や塾では集団で勉強するかもしれませんが、テストにのぞむのは常に受験生一人です。
誰も、助けることは出来ません。
親御さんとしてまず理解しなければいけないのは、受験生のお子さんを応援したい気持ちはあっても、本質的には一番大事な部分でのサポートは不可能だということです。
お子さんは、受験という課題に対し、自力でそれを乗り越えなければいけません。
助けて欲しい…と思ったところで、親の力でテストの点が上がる訳でもなければ、お金で解決できる問題でもありません。
まずは、受験というもの自体が、受験生自身の戦いであり、親御さんはあくまでその周辺のサポートに徹して、お子さんが自らの戦いに集中できる環境を作ってあげることにフォーカスすべきだという認識を持ちましょう。
受験期の親ができることとは?【精神面】
それでは、親御さんができるサポートとはどのような部分になってくるのでしょうか。
大きく精神面と生活面に分かれると思いますが、まずは精神面から見ていきましょう。
具体的には、以下の4つです:
- 励ましてあげる
- できるだけ笑顔でいる
- 受験の目的意識を一緒に確認する
- 勉強以外の不安要素を徹底的に除く
受験生への親の接し方1. 励ましてあげる
受験生の親ができることの第一は、お子さんが辛そうにしている時に励ましてあげることでしょう。
「大丈夫?」「頑張って」「ちょっとは休めば?」の一言でも、辛い状況にいる本人にとってはだいぶ励ましになるはずです。
また、大学受験の経験のある親御さんであれば、「私も大変だった。けど頑張った」みたいなお話をされても良いでしょう。
とにかく、精神的に煮詰まってしまった状況において、リラックスできるような一言をかけてあげることが重要です。
受験生への親の接し方2. できるだけ笑顔でいる
お子さんが明るく前向きに勉強に取り組むためには、家庭が明るく、笑顔に溢れていることも非常に重要です。
親御さんのできることとしてはとにかく、親御さん自身が笑顔であり、陽気でいることです。
雰囲気は伝染するもので、家庭の雰囲気がくらいままだと、受験にのぞむお子さんの気持ちも暗くなってしまいます。
雰囲気を明るくするためには、何よりも笑顔でいること。
意識的にでも、笑顔でお子さんと接するようにして見てください。
受験生への親の接し方3. 受験の目的意識を一緒に確認する
また、大学受験に心折れそうになり、「なんで勉強しなきゃいけないんだ」みたいな自暴自棄の状況にお子さんが落ち入ったら、優しく一緒に考えてあげることも大事です。
そもそもなぜ大学受験をするのか?どんないいことがあるのか?大学生活をどういう形で送りたいか?
勉強のことで一杯一杯になってしまっているお子さんに対し、この辺を一緒に考えてあげることも、お子さんが前向きな気持ちで受験と向かい合える助けとなるでしょう。
受験生への親の接し方4. 勉強以外の不安要素を徹底的に除く
最後に、精神面で親御さんができるサポートの一つとして、お子さんにとって不安要素となりうるような勉強以外の事柄について処理してあげることも挙げられます。
例えば入学手続きや入学金のこと(受かったら払えるのか否か)については親御さんの方でもしっかり考えておくべきでしょうし、塾の手続き参考書の通販での購入などについても親御さんの方で処理できるかもしれません。
また大学に通う間の学費や生活費に関して、できればお子さん自身に稼いで貰いたいと思っていたとしても、受験期はその話をしないようにしましょう。
大学生活が始まったら、どっちにしてもお子さんと親御さんの間で揉めることは出てきます。
僕自身の経験からも、そして僕の周りの友達の話を聞いていても、特にお金周りのことで喧嘩するのは必至と言えるでしょう。
しかし、その話を、受験期のお子さんに持ち出すべきではありません。
そうした話(あるいは喧嘩)は、無事受かってからすればいいのだと考え、受験期はとにかくお子さんにとって明るい未来だけを見せてあげるようにしましょう。
受験期の親ができることとは?【生活面】
次に、受験期の親ができることで、生活面でのサポートを見ていきましょう。
具体的には以下の三つです
- 美味しいご飯を作る
- 食事中に息抜きの会話
- 健康管理
親ができること1. 美味しい夜ご飯を作る
私自身の経験を振り返って「これが一番嬉しかったかな」と思うのは、夜ご飯です。
夜ご飯は、可能な限り、しっかり美味しいものを作ってあげましょう。
インスタントやコンビニ弁当が続くような毎日は、受験生にとってマイナスです。
何がお子さんの好みかはご家庭によると思いますが、とにかく、親御さんが心を込めて作ったと分かるように、その応援の気持ちが伝わるように、夜ご飯と真剣に向き合う必要があります。
料理に心がこもっていれば、お子さんにとっても、「あ、お母さん応援してくれてるんだな」と伝わり、やる気の出るものです。
受験生の親は夜ご飯で手を抜いてはいけないのだという認識をしっかり持ちましょう。
親ができること2. 食事中に息抜きの会話
また、料理の味だけでなく、食事中に息抜きの会話をすることも大事です。
食事の前には、お子さんが食いついてきそうなネタを1~2個考えておくとよいでしょう。
真剣勝負が続くお子さんにとって、食事の時間は息を抜ける貴重なひと時です。
小さいことの友達の話だったり、学校や昔の習い事の話だったり、ご家庭によりそれぞれかと思いますが、とにかく勉強とは関係ないようなお話を10分できるだけでも、お子さんにとっては息抜きになるでしょう。
親ができること3. 健康管理
生活面でできるサポートして、健康管理も挙げることができます。
健康管理は基本的には本人の問題となるかと思いますが、睡眠や栄養バランス、適度の運動など、健康管理全般に関する知識のない受験生も多いです。
万が一風邪を引いてしまった時にはどうすればいち早く回復できるのか、そうした知識も重要になります。
そこで、そうした事項について親御さんの方でもしっかり意識して調べ、食事中にお話ししてあげるなどといったサポートが必要になります。
勉強に気が取られるあまり健康にまで意識が回らない受験生は多いです。
お子さんの健康は親御さんが担うのだ、というくらいの意識をもち、しっかり調べておきましょう。
親に言われたくなかったこと・嫌だったこと
ここまで、受験期のお子さんに対して親御さんができるサポートについて解説してきました。
しかし実際には、よくありがちな間違いで、親御さんが逆にしてはいけないこともあります。
この項ではそうした注意点について解説していきたいと思います。
具体的には以下の3つです
- お金の話
- 兄弟との比較
- 頻繁に話しかける
親がしてはいけないこと1. お金の話
先ほども少し述べましたが、受験期のお子さんにお金の話は持ち出さない方が良いでしょう。
お金については、大学生になるタイミングでどっちみち揉めます(笑)。
大学受験に無事合格するまでは、そこについては話題にしないようにしましょう。
親がしてはいけないこと2. 兄弟との比較
親御さんが良くやってしまう間違いとして、兄弟との比較もあげられます。
「お兄ちゃんはあれだけ優秀だったんだからアナタもできて当然」「弟の方が良くできる」みたいな話は、冗談としてする分には構いませんが、そこに対してセンシティブになっている受験生にするべきではないでしょう。
比較された身としては、「うるさいなぁ」としか感じません。
兄や弟ができるできる、と言われたって、本人自身のやる気にはならないのです。できるだけそういう話題はやめましょう。
親がしてはいけないこと3. 頻繁に話しかける
受験生の親御さんが犯しがちな間違いの一つとして、話しかけすぎる、というのもあります。
お子さんが勉強にしっかり向き合い、集中できているな、と思う時にはできるだけ話しかけない方がいいでしょう。
親御さんはあくまで見守ることしかできません。
お子さんが問題なく集中できている時にはそっとしてあげ、頻繁に話しかけないようにしましょう。
受験生の親御さんへ 最後に
いかがだったでしょうか。
本記事では、受験生のお子さんを持つ親御さんが意識するべきことについて解説してきました。
何よりもポイントとなるのは、受験はお子さん自身の問題であり、お子さんにとって孤独な戦いであるということ。
そして親御さんはそれをしっかり見守りつつ、できる限りのサポートに徹するということです。
高校3年生にもなれば、お子さんはもはや子供扱いされる対象ではありません。
最大限に応援しつつも、最後は、しっかりお子さんを信じてあげることこそが、お子さんにとって最大の心の支えとなるのです。
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